
2025年3月14日、アメリカなどで皆既月食が見られました。皆既月食は、地球の影の中に月が入ることで起きる現象です。そのとき月から見ると、地球が太陽を隠す「日食」が起こります。
画像は、アメリカのファイアフライ・エアロスペース社の月着陸機「ブルーゴースト」がとらえたものです。暗い地球が太陽を隠し「ダイヤモンドリング」と呼ばれる状態になっています。
ブルーゴーストは3月2日17時34分(日本時、以下同じ)、月の危機の海にあるラトレイユ山付近へ軟着陸しました。画像はブルーゴーストが3月14日17時30分ごろに撮影したもので、皆既日食が終わり、まさに出現し始めた太陽がとらえられています。
月面からの「日食」は、1967年に着陸したNASA(アメリカ航空宇宙局)のサーベイヤー3号が撮影したことがあります。今回の画像は、サーベイヤー3号の画像と比べて「日食」が鮮明にとらえられています。民間の月着陸船が月面から「日食」をとらえたのは史上初めてです。
なお1969年に打ち上げられたアポロ12号で、月からの帰還途中に地球が太陽を隠す「日食」が撮影されたことがあります。
(参考)
「ブルーゴースト」記事一覧
米民間月着陸船「ブルーゴースト」の月面着陸映像が公開された
アポロ12号宇宙船から見た日食
Image Credit: Firefly Aerospace