「ほ座超新星残骸」 2億5600万画素の巨大カメラで撮影

画像に映っているのは、「ほ座超新星残骸」の一部です。ほ座超新星残骸は約800光年の距離にあり、地球から最も近い超新星残骸の一つです。

約1万1000年前、大質量星が超新星爆発を起こしてその生涯を終えました。爆発の衝撃波がガスを圧縮し、画像のようなフィラメント状の構造を作り出しました。超新星爆発で放出されるエネルギーが、これらのフィラメントを加熱して明るく輝かせます。

画像は、南米チリにあるESO(ヨーロッパ南天天文台)パラナル天文台のVST(VLTサーベイ望遠鏡)に搭載された2億5600万画素のカメラ「OmegaCAM」で撮影されました。OmegaCAMを使って南天の天の川の散光星雲、若い星や進化した星などをマッピングする「VPHAS+(VST Photometric Hα Survey of the Southern Galactic Plane and Bulge)」というサーベイ観測の一環で撮影されたものです。

アストロピクスでは、OmegaCAMで撮影したほ座超新星残骸の、より広範囲が映る画像を紹介したことがあります。→(参考記事)地球に最も近い残骸の一つ「ほ座超新星残骸」の超高解像度画像

画像は2024年6月24日に、ESOの「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開されました。

Image Credit: ESO/VPHAS+ team. Acknowledgement: Cambridge Astronomical Survey Unit

(参照)ESO