若い連星系と周辺の高温の塵の塊をアルマ望遠鏡がとらえた | アストロピクス

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若い連星系と周辺の高温の塵の塊をアルマ望遠鏡がとらえた

この画像は、非常に初期の段階にある連星系をアルマ望遠鏡が電波でとらえたものです。☆印のところにある2つの原始星は塵円盤に囲まれています。色は原始星とその周辺の温度分布を示しており、明るいほど温度が高いことを表しています。原始星から離れたところ(+印)に高温の塵の塊が3つあります。

ドイツ、マックスプランク地球外物理学研究所のMaria Jose Maureira氏らの研究によると、+印の領域は原始星によって加熱されているだけでなく、超音速の航空機が空気中を移動する際に生じるような衝撃波によっても加熱されている可能性が高いことが示唆されています。

衝撃波によって初期段階の円盤内のガスに有機分子が増え、惑星が形成される際にそれらの有機分子が引き継がれる可能性があります。また衝撃波による高温は、塵粒子がどのようにくっつき合うのかを変化させ、惑星のコアの形成の早さに影響する可能性があるとのことです。

画像は2022年12月27日に公開された、ESO(ヨーロッパ南天天文台)の「今週の1枚(Picture of the Week)」です。

Image Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)/Maureira et al.

(参照)ESOALMA