アウトリーチ向けに撮影された、衝突する二つの銀河NGC 4567とNGC 4568 | アストロピクス

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アウトリーチ向けに撮影された、衝突する二つの銀河NGC 4567とNGC 4568

この画像には、おとめ座の方向、約6000万光年の距離にある二つの銀河NGC 4567とNGC 4568が映っています。これら二つの銀河は、翅のようにも見えることから「Butterfly Galaxies」とも呼ばれています。南米チリ、ESO(ヨーロッパ南天天文台)パラナル天文台のVLT(超大型望遠鏡)に搭載された「FORS2」という装置で撮影されました。

NGC 4567とNGC 4568は、衝突・合体をし始めています。このような銀河の衝突は、宇宙では珍しいことではありません。銀河の衝突というと、非常に激しく破滅的なものと想像するかもしれませんが、実際には星やガス、塵などが、重力に振り付けされて踊るワルツのように、驚くほど平和なものです。私たちの天の川銀河もいずれ、アンドロメダ銀河と衝突・合体すると考えられています。

画像は2022年1月24日にリリースされたESOの「今週の1枚(Picture of the Week)」です。この画像はまた、教育やアウトリーチを目的とした「ESO Cosmic Gems(ESO宇宙の宝石)」プログラムで撮影されたものです。このプログラムでは主に、空の状態が科学観測に適していない時間を使って、興味深く視覚的にも魅力的な天体を撮影します。収集されたデータは、科学的な研究のためにも利用されます。

Image Credit: ESO

(参照)ESO