バイキング2号が撮影した火星の南極冠 | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

バイキング2号が撮影した火星の南極冠

この画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機バイキング2号のオービター(周回機)が撮影したもので、火星の南極冠が映っています。1977年9月28日に撮影されました。火星の南極は、画像に映る極冠の左下端付近にあります。極冠の右上のほうにある大きなクレーターの直径は約100kmあります。

火星の極冠は冬に拡大し夏には縮小します。冬は水の氷の上を二酸化炭素の氷(ドライアイス)が覆っています。

北極冠では夏になるとドライアイスは昇華してなくなり全体的に水の氷が現れます。一方、南極冠では夏になっても二酸化炭素の氷が消えない部分があり、そのように残った部分は「残留極冠」などと呼ばれます。画像は火星の南半球の夏に撮影されたもので、画像に映る極冠は約400kmの大きさがあります

1975年9月に打ち上げられたバイキング2号は、1976年8月に火星の周回軌道に入り、1978年7月まで観測を続けました。1976年9月にはランダー(着陸機)が火星のユートピア平原への軟着陸に成功しました。

Image Credit: NASA/JPL/USGS

(参照)Planetary Photojournal