遠景が塵で霞む火星探査車キュリオシティの「自撮り」画像 | アストロピクス

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遠景が塵で霞む火星探査車キュリオシティの「自撮り」画像

この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車キュリオシティが撮影した「自撮り」画像です。キュリオシティのロボットアームの先端に取り付けられたカメラ「MAHLI(Mars Hand Lens Imager)」を使って撮影した複数の画像を合成したものです。画像は2018年6月15日(2082火星日)に撮影されました。

キュリオシティは、火星のゲール・クレーターに着陸して移動しながら観測やサンプルの調査を進めています。画像のキュリオシティの左に見える岩にはドリルで開けた1.6cmの穴があります。この掘削場所は「Duluth」と呼ばれています。

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撮影時、キュリオシティは砂嵐に見舞われていた

画像の撮影時、ゲール・クレーターは砂嵐に見舞われており、キュリオシティがいた場所では日射量が低下し、視界も悪くなっていました。冒頭の画像の地平線付近では遠景の景色が大気中を舞う塵によって霞んでしまっています。

これらの画像は、冒頭の画像を撮影する数日(火星日)前に、キュリオシティがゲール・クレーターの縁を撮影したものです。左は2018年6月7日(2074火星日)、右は6月10日(2077火星日)に、キュリオシティのマストカメラ(Mastcam)で撮影されました。砂嵐によって大気中の塵が3日間で増加したことがわかります。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS

(参照)Planetary Photojournal(1)(2)