火星の南極に見られた不思議な模様 | アストロピクス

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火星の南極に見られた不思議な模様

不思議な模様のようなこの地形は、火星の南極冠に見られたものです。NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターが2020年11月22日に撮影しました。合体した窪みや、頂部が滑らかなメサ(テーブル上の台地)で構成されており、火星の南極冠での残留極冠の一部を形成しています。

残留極冠は、夏になっても溶けずに残る二酸化炭素の氷(ドライアイス)の堆積物で、厚さ数kmのドライアイスが水の氷を覆っています。画像に見られるメサを取り囲む暗い色の部分は、水の氷が露出している場所だと考えられています。

画像は火星の南半球の夏に撮影されたもので、明るく見えるドライアイスが昇華し、その下にある暗い水の氷が露出しています。

こちらは冒頭の画像の一部をクローズアップした擬似カラー画像です。マーズ・リコネッサンス・オービターの高解像度カメラHiRISEのウェブページで、2021年2月17日のHiPOD(HiRISE Picture of the Day、HiRISEの今日の1枚)として紹介されました。

Image Credit: NASA/JPL/UArizona

(参照)HiRISE