空飛ぶ天文台と宇宙望遠鏡が赤外線でとらえたオメガ星雲 | アストロピクス

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空飛ぶ天文台と宇宙望遠鏡が赤外線でとらえたオメガ星雲

赤外線でとらえられたオメガ星雲(M17)。オメガ星雲は、いて座の方向、5000光年以上離れたところにあります。中心部には、銀河系で最も大質量の若い星が百個以上も存在しています。

赤外線天文学成層圏天文台(SOFIA)が20μmの波長でとらえた領域を青、37μmの波長でとらえた領域を緑、ハーシェル赤外線天文衛星が70μmの波長でとらえた領域を赤に割り当てて合成したものです。

青は大質量星に温められたガスを示しています。緑は大質量星と、近くで新たに生まれた星の両方に温められた塵を示しています。主に星雲の外側に見られる赤い領域は冷たい塵を示しています。白く映っている星は、スピッツァー宇宙望遠鏡が3.6μmの波長でとらえたものです。

この画像から、これまで発見されていなかった9つの原始星が見つかりました。また星雲全体が同時期にできたのではなく、時期的に別々に形成されてきたことが分かりました。中央付近が最も古く、次に北部が形成され、最後に南部が形成されてきたのです。9つの原始星は主に南部で発見されました。

なおSOFIAは、2.5m反射望遠鏡を搭載するよう改造されたボーイング747-SPジェット旅客機で、「空飛ぶ天文台」とも呼ばれています。

Image Credit: NASA/SOFIA/De Buizer/Radomski/Lim; NASA/JPL-Caltech; ESA/Herschel

https://www.nasa.gov/feature/sofia-reveals-how-the-swan-nebula-hatched