この画像はESA(ヨーロッパ宇宙機関)の火星探査機マーズ・エクスプレスがとらえた火星です。どちらの画像も暗い斑点のようなものが3つ並んでいますが、これらは火星にある巨大火山です。そのうちの1つアルシア山から細長い雲が伸びているのが映っています。
長さ1800kmにも及ぶことがあるこの雲は、火星の空で太陽が最南端に位置する時期(日本でいえば冬至にあたる時期)の前後に80日間ほど毎日発生します。その期間の早朝、およそ3時間ほどで雲が成長し、数時間後には消えてしまいます。なぜ早朝にしか現れないのか、理由はよく分かっていません。
画像は2020年7月17日と19日にマーズ・エクスプレスのVMC(Visual Monitoring Camera)で撮影されました。
Image Credit: ESA/GCP/UPV/EHU Bilbao