キュリオシティがとらえた「ワニの背のウロコ」のような岩 | アストロピクス

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キュリオシティがとらえた「ワニの背のウロコ」のような岩

この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車キュリオシティがマストカメラ(Mastcam)で撮影した火星表面の360度パノラマです。ミッション開始から3423火星日にあたる2022年3月23日に撮影されました。画像右側に「風食礫」と呼ばれる、ナイフのように尖った岩石が並んでいます。その外見がウロコのように見えることから、キュリオシティのチームは非公式に「ケイターバック(gator-back、ワニの背)」と呼んでいます。

風食礫とは、風によって運ばれた砂などにより削られた石のことです。キュリオシティはミッションの初期に、そのような風食礫によって車輪が破損したことがあります。キュリオシティは2014年以来、高さ約5.5kmのシャープ山を登っていますが、2022年3月18日、キュリオシティのチームがこの風食礫を発見。通過することは不可能ではないものの、車輪の破損の可能性などを考慮すると、わざわざ通る必要はないと判断して探査車のルートを変更し、別ルートから登山を続けることになりました。

こちらは3415火星日、2022年3月15日にキュリオシティが撮影したゲイターバックの画像です。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS

(参照)Mars Exploration Program