ハッブルがとらえた青く輝くカメレオンI分子雲 | アストロピクス

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ハッブルがとらえた青く輝くカメレオンI分子雲

カメレオン座分子雲の中の「カメレオンI」を、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた画像です。星が形成中の塵の多い暗黒星雲や、明るく青い若い星の光によって輝く反射星雲、ハービッグ・ハロー天体などが映っています。

ハービッグ・ハロー天体は、形成途中の若い原始星から出たジェットが、星間ガスに衝突して輝いている天体です。この画像では下の方に、ハービッグ・ハロー天体のHH 909Aが映っています。

ハッブル宇宙望遠鏡によるカメレオンIの観測は、褐色矮星を探すために行われました。褐色矮星は、大きな惑星と小さな恒星の中間サイズ(木星の10倍から90倍の質量)の天体で、質量が小さいため中心部で核融合反応が起きていません。ハッブル宇宙望遠鏡の観測により、新たに褐色矮星の候補が6つ発見されました。

この画像のオリジナルデータは、3億1500万画素もある巨大なものです。ハッブル宇宙望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)による23回の観測データから作成されました。データが不足していた部分はハッブルのWFPC2(広視野惑星カメラ2)や、ESO(ヨーロッパ南天天文台)のVISTAによる地上観測データによって補われています。オリジナルデータ(19820×15904ピクセル、85.3MB)をダウンロードしたい方は参照先をご覧ください。

Image Credit: NASA, ESA, K. Luhman and T. Esplin (Pennsylvania State University), et al., and ESO; Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

(参照)NASANASA Goddard Media Studios