アメリカの最新気象衛星がとらえた太陽の上層大気コロナ | アストロピクス

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アメリカの最新気象衛星がとらえた太陽の上層大気コロナ

この画像は、NOAA(アメリカ海洋大気局)の静止気象衛星GOES-18がとらえた太陽の画像です。太陽の上層大気であるコロナが映し出されています。

GOES衛星は地球の気象観測を行うだけでなく、太陽の観測も行っています。2022年3月1日に打ち上げられた最新の衛星GOES-18は、2022年6月24日からSUVI(Solar Ultraviolet Imager、太陽紫外線撮像器)での太陽観測を開始しました。SUVIでは極端紫外線で太陽を観測します。

冒頭の画像は、7月10日にSUVIで観測した太陽で、7月19日にNOAAから公開されました。極端紫外線のさまざまな波長で撮影されており、色は擬似的に付けられています。異なる複数の波長で観測することで、各波長に対応する温度領域のコロナを見ることができます。

アメリカの気象衛星は東西に1機ずつ(GOES East、GOES West)配置されています。GOES-18は現在、打ち上げ後の試験やシステムのチェックなどが行われています。2022年5月にはGOES-18が撮影した地球の画像が公開されました。2023年初頭に、現在運用されているGOES-17に代わりGOES Westとして運用される予定です。

運用後のSUVIの観測データは、NOAA宇宙天気予報センターが電力会社や通信事業者、衛星運用者などに早期警報を提供する際に利用されます。

Image Credit: NOAA

(参照)NOAA