太陽から激しく噴き出すコロナ質量放出をとらえた | アストロピクス

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太陽から激しく噴き出すコロナ質量放出をとらえた

NASA(アメリカ航空宇宙局)の太陽観測衛星STEREO-Aがとらえた、太陽のコロナ質量放出(CME)の画像です。太陽本体を隠して上層大気であるコロナを観測するための「コロナグラフ」という装置を使って撮影されました。

コロナ質量放出とは、太陽の上層大気であるコロナから大量のガス(プラズマ)が一気に惑星間空間へ放出される現象です。英語では「Coronal Mass Ejection」といい、略して「CME」と呼ばれます。

画像のCMEは2021年4月17日に発生しました。CMEとしては比較的低速でした(とはいえ秒速700km〜800kmありました)。このCMEは火星に向かって飛んでいき、数日後に火星を通過しました。CMEが地球に向かって発生すると、人工衛星の故障や宇宙飛行士の被曝につながることがあります。今回のCMEが火星に到達したのは、火星ヘリコプター「インジェニュイティ」が初飛行に成功した2日後のことでしたが、特に問題はなかったとのことです。

Credits: NASA/STEREO-A/COR2

(参照)NASA