ルーシー探査機が「MVIC」カメラでとらえた月のカラー画像 | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

ルーシー探査機が「MVIC」カメラでとらえた月のカラー画像

木星のトロヤ群小惑星の観測を目指すNASA(アメリカ航空宇宙局)のルーシー探査機は、2022年10月16日に地球でフライバイを行いました。その際に撮影された画像が11月1日、NASAから追加で公開されました。

アストロピクスでは先日、探査機が地球へ接近中に「T2CAM(terminal tracking cameras)」というカメラで撮影した画像や、地球最接近の後にメインカメラ「L'LORRI(Lucy LOng Range Reconnaissance Imager)」で撮影した画像を紹介しました。上の画像は、探査機に搭載されたL'Ralph装置の「MVIC(Multi-spectral Visible Imaging Camera)」というカメラで、地球最接近の後に撮影されたものです。

T2CAMは接近時に小惑星を追跡することなどが目的のカメラです。またメインカメラのL'LORRIが撮影するのはモノクロ画像でカラー画像は得られません。一方、MVICは5つのカラーバンドで撮影可能で、それらを組み合わせてカラー画像を生成することができます。冒頭の画像は一見するとモノクロ画像に見えるかもしれませんが、MVICを使い紫、緑、近赤外で撮影したデータを合成したカラー画像になっています。

こちらは地球最接近の後にT2CAMで撮影された月の画像です。

どちらの画像も探査機が地球と月の間にいるときに撮影したため、画像に映る月面は私たちが見慣れたものになっています。

Image Credit: NASA/Goddard/SwRI

(参照)NASA