ジュノー探査機がとらえた木星と衛星イオ、エウロパ

この画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機ジュノーが2022年1月12日に39回目の木星最接近を行った際に撮影されたもので、木星の南半球が映っています。木星表面にはいくつもの渦や乱流が見えています。また画像の右側には一見、何もないように見えますが、よく見ると衛星イオとエウロパが映っています。

この画像は、画像右側を拡大したもので、画面右の方にイオ(左)とエウロパ(右)が見えています。木星には「ガリレオ衛星」と呼ばれる四つの大きな衛星があります。イオもエウロパも四大衛星の一つですが、その表面のようすは対照的です。

イオは太陽系で最も火山が多い天体。一方のエウロパの表面は氷に覆われ、その氷の下には液体の海が広がっていると見られています。ジュノー探査機は2022年9月にはエウロパに、2023年末から2024年初頭にかけてはイオに最接近して詳細な観測を行う予定です。

画像の撮影時、ジュノーは木星の雲頂から約6万1000kmの距離に位置していました。市民科学者のAndrea Luck氏により、ジュノー搭載のカメラ「ジュノーカム」のデータを使って作成されました。

Image data: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS
Image processing by AndreaLuck © CC BY­­

(参考記事)活発な火山活動がある木星の衛星イオ最新画像処理で蘇った、ガリレオ探査機撮影のエウロパ画像

(参照)NASA