探査機が見た火星の大峡谷の底 | アストロピクス

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探査機が見た火星の大峡谷の底

火星の赤道付近にあるマリネリス峡谷の一部であるメラス・カズマ(谷)を、火星探査機トレース・ガス・オービター(TGO)がとらえた画像です。マリネリス峡谷は長さ4000km、深さは場所によって7km以上にもなる大峡谷です。

画像の範囲は5×6kmで、メラス・カズマの底の面にあるブロック状の堆積物が示されています。それは地滑りによる堆積物が侵食されて露出したものと見られます。またブロックの間には風による砂紋も映っています。画像は赤外線で撮影された擬似カラーで、2020年10月19日に撮影されました。

TGOは、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)とロシア・ロスコスモスが共同で進めるエクソマーズ計画で打ち上げられた探査機です。2016年3月に打ち上げられ、同年10月に火星の周回軌道に入りました。

Image Credit: ESA/Roscosmos/CaSSIS, , CC BY-SA 3.0 IGO

(参照)ESA