火星のユートピア平原にある複雑な溝状地形

この画像は、火星のヘパイストス・フォッサ(Hephaestus Fossae)の一部を捉えたものです。ヘパイストス・フォッサは、火星のユートピア平原の中でエリシウム山に近いところにあります。

画像の枠外、南東方向にある大きなクレーターを形成した際の隕石衝突時に、地下の氷が溶けて流出してできた溝ではないかと提案されています。また、近くにあるエリシウム火山の中心部が地下を加熱したことが、ヘパイストス・フォッサと北にあるヘブルス谷の形成に関係したかもしれません。

溝が直交している部分は、この地域で何らかの地殻変動があったことを示しています。また丸みを帯びた窪みは、地下の空洞の天井部分が崩落したものとみられています。

画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機2001マーズ・オデッセイが2021年5月1日に撮影したもので、10月5日にリリースされました。

なおアストロピクスではヘパイストス・フォッサについて、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)のマーズ・エクスプレスが撮影した画像なども紹介したことがあります。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/ASU

(参照)Planetary Photojournal