新たな星が誕生中。ハッブルがとらえたオリオン座の反射星雲NGC 2023

地球から約1500光年の距離にある壮大な反射星雲NGC 2023の一部を、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた画像です。夜空の中でNGC 2023は、有名な馬頭星雲や炎星雲などの近くにあります。4光年にもわたり広がる星雲の南側の一部をとらえたものです。

NGC 2023は、若い大質量星を取り囲む星雲です。星からの光を反射することで輝いて見えています。その星は画面内には映っておらず、左上の枠外にあります。画面左側で上から下へ伸びている光の筋は、その星からの光がハッブル宇宙望遠鏡の光学系で散乱したもので、実際に星雲がそのように光っているわけではありません。

この星雲では星が生まれつつあります。画像にいくつか見られる緑色の部分は「ハービッグ・ハロー天体」だと見られています。ハービッグ・ハロー天体とは、新しく生まれた星から秒速数百kmで吹き出したガスが周囲の物質と衝突し、その衝撃でガスが光り輝いたものです。

画像は2011年7月25日に、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」としてリリースされたものです。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA

(参照)ESA/Hubble