太陽表面に出現した地球67個分もの長さの暗い筋 | アストロピクス

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太陽表面に出現した地球67個分もの長さの暗い筋

この画像に映っているのは、NASA(アメリカ航空宇宙局)の太陽観測衛星SDOが、2015年2月10日に撮影した太陽です。太陽の下半分に、左下から赤道付近右側にかけて暗い筋が伸びています。これはフィラメントと呼ばれるもので、太陽の上層大気であるコロナに浮かぶプラズマの雲です。フィラメントは周囲よりも温度が低いため暗く映っています。

アストロピクスでは以前、地球50個分もの長さのフィラメントが映る画像を紹介したことがあります。この画像に映るフィラメントはそれよりも長く、地球67個分、85万7800kmほどもあります。

フィラメントは何日も静かに浮かんでいた後に消えていくこともあります。ただときには、フィラメントが宇宙に噴き出して物質が雨のように太陽表面に降り注いだり、大量のプラズマが宇宙へ噴出するコロナ質量放出(CME)につながったりします。

画像は30.4nmの波長でとらえたものです。30.4nmの波長では5万度の領域を見ることができます。

Image Credit: NASA/SDO

(参照)NASA