ふたご座流星群の起源は激しい衝突現象か

太陽に接近するNASA(アメリカ航空宇宙局)の太陽探査機パーカー・ソーラー・プローブの想像図。パーカー・ソーラー・プローブは塵粒子を直接検出する訳ではありませんが、塵粒子が探査機に高速で衝突して生じるプラズマ雲を検出できます。今回の研究は、アメリカ、プリンストン大学のW. Z. Cukier氏とJ. R. Szalay氏によるものです。Image Credit: NASA/Johns Hopkins APL/Steve Gribben
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太陽に接近するNASA(アメリカ航空宇宙局)の太陽探査機パーカー・ソーラー・プローブの想像図。パーカー・ソーラー・プローブは塵粒子を直接検出する訳ではありませんが、塵粒子が探査機に高速で衝突して生じるプラズマ雲を検出できます。今回の研究は、アメリカ、プリンストン大学のW. Z. Cukier氏とJ. R. Szalay氏によるものです。Image Credit: NASA/Johns Hopkins APL/Steve Gribben
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流星群は、彗星が放出した塵からなるダストストリームを地球が通過したときに、塵が大気中に突入することで発生します。流星群の母天体はほとんどが彗星ですが、ふたご座流星群はファエトンという小惑星が母天体です。岩石や金属からできている小惑星は通常、彗星のように太陽の熱の影響を受けて塵を放出することはありません。

プリンストン大学の2人の研究者は、太陽探査機パーカー・ソーラー・プローブが観測した、ふたご座流星群のダストストリームのデータを、複数のモデルによるダストストリームの軌道と比較しました。パーカー・ソーラー・プローブの観測からは、近日点付近ではダストストリームの軌道がファエトンの軌道より外側にあることがわかっていました。

分析の結果、他の天体との高速の衝突、あるいはガス爆発のような、突然の激しい現象が、ふたご座流星群のダストストリームを生み出した可能性が高いことがわかったとのことです。【1分で読む宇宙ニュース】

(参考記事)ふたご座流星群の母天体、小惑星ファエトンは塵を放出していない!?

(参照)Princeton University