この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機ジュノーがとらえた木星の衛星ガニメデのカラー画像です。2021年6月7日にジュノー探査機がガニメデへ再接近した際に、搭載するカメラ「ジュノーカム(JunoCam)」で撮影された画像を元に「市民科学者」のKevin M. Gill氏が処理して作成したものです。
先日、ジュノーカムで緑のフィルターを使って撮影したガニメデのモノクロ画像を紹介しましたが、その後、赤と青のフィルターで撮影した画像も送られてきたことでカラー画像を作成できるようになりました。
この画像にはガニメデの北半球が映っています。画像右の方が赤道付近です。右下側に映っている、周囲に白っぽい放出物が広がるクレーターは「トロス・クレーター」と名付けられています。ちなみにトロスとは、ギリシア神話でガニメデの父の名前です。
こちらの画像は、ジュノー探査機のウェブページで公開されている画像データを元に、アストロピクス編集部で処理して作成したものです。ガニメデの下の方にトロス・クレーターが映っています。
ジュノーカムで撮影されたデータは一般に公開されており、誰でも処理することが可能です。ジュノー探査機のウェブページでは、Gill氏のようなプロ級の腕前で処理された画像ばかりではなく、一般の方が処理した画像もたくさん掲載されています。なかには遊び心たっぷりのものもあります。皆さんも画像処理に挑戦してみてはいかがでしょうか。
(参照)Mission Juno