ガイア衛星のデータから二重小惑星候補を350以上発見

ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の位置天文衛星ガイア(Gaia)のデータから、350個以上の小惑星に衛星が存在する可能性があることが判明しました。

ガイア衛星のDR3の15万個の小惑星の軌道。中央の黄色い円は太陽。青は地球型惑星などがある太陽系の内側の領域にある小惑星、緑は火星と木星の間にある小惑星帯の小惑星、赤は木星のトロヤ群小惑星を示しています。CREDIT: ESA/Gaia/DPAC; CC BY-SA 3.0 IGO; ACKNOWLEDGEMENTS: P. Tanga (Observatoire de la Côte d'Azur)
ガイア衛星のDR3の15万個の小惑星の軌道。中央の黄色い円は太陽。青は地球型惑星などがある太陽系の内側の領域にある小惑星、緑は火星と木星の間にある小惑星帯の小惑星、赤は木星のトロヤ群小惑星を示しています。CREDIT: ESA/Gaia/DPAC; CC BY-SA 3.0 IGO; ACKNOWLEDGEMENTS: P. Tanga (Observatoire de la Côte d'Azur)

小惑星の6分の1ほどは衛星を持つと予想されています。しかし小惑星は小さい上に距離の関係もあり、知られている100万個の小惑星のうち衛星をもつ二重小惑星は500個しか発見されていません。

2022年に公開されたガイア衛星のDR3(Data Release 3)では、15万個以上の小惑星の位置と動きを正確に特定しました。それにより、衛星が存在することによって生じる動きのぶれを示す小惑星を探すことが可能になり、352個の小惑星に衛星が存在する可能性があることがわかったのです。2026年半ば以降に予定されている、ガイア衛星のData Release 4では、さらに多くの小惑星の軌道が特定されると予想されています。

参考記事:ガイア衛星の最新データが明らかにした天の川銀河のさまざまな精密マップ

(参照)ESA