遠方の合体銀河で超巨大ブラックホールのペアを発見! | アストロピクス

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遠方の合体銀河で超巨大ブラックホールのペアを発見!

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた二重クエーサー「J0749+2255」。Credits: SCIENCE: NASA, ESA, Yu-Ching Chen (UIUC), Hsiang-Chih Hwang (IAS), Nadia Zakamska (JHU), Yue Shen (UIUC)
ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた二重クエーサー「J0749+2255」。Credits: SCIENCE: NASA, ESA, Yu-Ching Chen (UIUC), Hsiang-Chih Hwang (IAS), Nadia Zakamska (JHU), Yue Shen (UIUC)

銀河系中心の超巨大ブラックホールにガスが降着して非常に明るく輝く天体である「クエーサー」。国際共同研究チームにより、2つのクエーサーが近接して存在する二重クエーサーが約108億光年先の遠方宇宙で発見されました。合体銀河の中にある2つクエーサー間の距離は約1万光年で、これだけ接近した二重クエーサーの発見は初めてです。それぞれのブラックホールの質量は太陽の10億倍とみられています。

銀河や超巨大ブラックホールは合体を繰り返しながら成長したと考えられています。今回の発見は、理論が予想する合体の現場を遠方宇宙ではじめてとらえたものです。この二重クエーサーは以前報告されていました(※1)が、今回ハッブル宇宙望遠鏡やケック望遠鏡、ジェミニ望遠鏡、超大型電波干渉計群(VLA)、チャンドラX線望遠鏡のデータを用いた多波長解析によって、実際に銀河の合体に付随した二重クエーサーであることが確認されました。【1分で読む宇宙ニュース】

(※1)詳しくは過去記事「観測史上最遠のクエーサーのペアを衝突銀河で発見!」をご覧ください

(参照)千葉大学HubblesiteNOIRLab