3つの銀河が互いの重力で影響を与えあっている「Arp 195」として知られる天体を、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した画像です。Arp 195は、やまねこ座にあります。
重力の相互作用によって、3つの銀河の形が大きく歪んでしまっています。左の銀河ではバルジや渦状腕らしきものを確認できますが、後の2つはほとんど原形をとどめていないように見えます。右側の銀河から星などの集まりが直線的に伸びているのも特徴的です。
ハッブル宇宙望遠鏡の観測時間は非常に貴重です。ハッブル宇宙望遠鏡の観測スケジュールは、コンピューターのアルゴリズムを使って計算されており、より長い観測の合間に、ボーナスとしてスナップショットのデータが収集されることがあります。今回紹介したArp 195の画像も、そういう機会に撮影されたものです。
そのような追加観測は素晴らしい画像が得られるだけでなく、今後ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡などで追観測を行う有望なターゲットを特定するのにも役立つとのことです。
画像は2021年7月26日にリリースされたハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」です。
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Dalcanton
(参照)ESA/Hubble