探査機DART、小惑星への衝突成功!

2022年9月27日8時14分(日本時間)、NASA(アメリカ航空宇宙局)の探査機DART(Double Asteroid Redirection Test、二重小惑星方向転換試験機)が、ターゲットの小惑星への衝突に成功しました。DARTは、探査機を衝突させて小惑星の軌道を変える技術の実証実験を行うことが目的のミッションです。およそ10か月前の2021年11月に打ち上げられました。

DARTが衝突したのは、小惑星ディディモス(直径780m)の周りを回る直径160mの小惑星ディモルフォスです。冒頭の映像は、DARTがディモルフォスに衝突するまでの5分半が映っています。DARTに搭載されたカメラ「DRACO」で撮影され、地球へストリーミング配信されたものです。最後の6枚を除いて、10倍速で表示されています。

映像の冒頭では中央にディモルフォス、その左下にディディモスが見えています。映像の最後は、画像の送信中にDARTが衝突したため部分的な画像になっています。

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衝突前にDARTとらえた4枚の画像

こちらはDARTが衝突の約2分半前に撮影した画像で、中央にディモルフォス、右下にディディモスが映っています。約920kmの距離から撮影されました。2つの小惑星の全景を1枚に収めた最後の画像です。

衝突11秒前、約68kmの距離からとらえたディモルフォス。この画像はディモルフォス全体を1枚に収めた最後の画像です。

こちらは衝突の2秒前、12kmの距離から撮影された画像です。ディモルフォスの表面の幅31mの領域が映っています。完全な画像としては最後の1枚です。

DARTが送信してきた最後の画像です。衝突のわずか1秒前、6km以内の距離から撮影されたもので、地球への画像送信中にDARTが衝突したため、部分的な画像となっています。幅16mの領域が映っています。

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今後は?

衝突の15日前には、キューブサット「LICIACube」がDARTから放出されており、衝突のようすを観測しています。ただLICIACubeには大きなアンテナが搭載されていないため、撮影した画像は今後、何週間かかけて地球へ送信されることになります。

DARTの衝突により、ディモルフォスの軌道は約1%(約10分)短くなると予想されています。今後は、地上の望遠鏡により、ディモルフォスの軌道の変化が調べられることになっています。

ディディモスとディモルフォスは地球から見て食連星になっており、ディモルフォスはディディモスの手前側を通過したりディディモスの向こう側に隠れたりします。その際の明るさの規則的な変化を測定することで、ディモルフォスの軌道がわかるのです。衝突前後の測定値を比べることで、ディモルフォスの軌道の変化を明らかにできます。

Image Credit: NASA/Johns Hopkins APL

(参照)NASA(1)(2)Johns Hopkins APL