宇宙に浮かぶ「手」のような超新星残骸

この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)のチャンドラX線望遠鏡が、超新星残骸MSH 15-52(青く見える部分)と星雲RCW 89(赤く見える部分)をとらえたものです。この超新星残骸は、まるで人間の手が何かをつかもうとしているかのような形に広がっています。MSH 15-52はコンパス座の方向、約1万7000光年の距離にあります。MSH 15-52の元になった超新星爆発の光が地球に届いたのは、今から約1700年前のことです。当時、日本では古墳時代でした。この画像は2009年4月に公開されたものです。

爆発後にできた超新星残骸MSH 15-52は、星雲RCW 89に衝突していることが分かっていましたが、最近、超新星残骸がどのくらいの速さで動き、星雲に衝突しているのかが報告されました。

こちらは2004年、2008年、2018年に撮影されたRCW 89周辺の様子です。爆発による爆風や破片は、時速約1450万km〜1750万km以上で移動していました。非常に高速と思うかもしれませんが、残骸はもともと時速約4800万km以上で移動していたとみられており、星雲との衝突によって大幅に減速しているのです。

Image Credit: NASA/SAO/NCSU/Borkowski et al.

(参照)Chandra X-ray Observatory