太陽系で反射率が最も高い土星の衛星カリプソ | アストロピクス

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太陽系で反射率が最も高い土星の衛星カリプソ

この画像に映っているのは、土星探査機カッシーニがとらえた土星の衛星カリプソです。2010年2月13日、カッシーニ探査機がカリプソに接近した際に撮影した画像です。

カリプソの平均半径は10.7kmで、不規則な形をした小さな衛星です。半径533kmの衛星テティスと同じ公転軌道にあり、テティスの60度後方から追いかけるように土星を公転しています。なおテティスの60度前方には衛星テレストがあります。カリプソやテレストが存在する位置は「ラグランジュ点」と呼ばれ、またカリプソやテレストのような位置にある衛星は「トロヤ衛星」と呼ばれます。

カリプソの表面は非常に滑らかでクレーターはあまり見られません。またカリプソは表面の反射率が太陽系で最も高い天体です。反射率が高いのは、土星のEリング(衛星エンケラドスの南極付近の間欠泉から噴き出す氷粒子からなります)の氷粒子の影響かもしれません。

画像はカッシーニ探査機の狭角カメラで撮影されたもので、画像の撮影時、カッシーニ探査機はカリプソから約2万1000kmのところに位置していました。

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

(参照)Planetary PhotojournalNASA Solar System Exploration