土星探査機カッシーニがとらえたこの画像には、土星の北極にある六角形がくっきりと映っています。この六角形は、土星の北極を取り囲むように流れる六角形のジェット気流に囲まれた領域です。この部分を可視光で見た画像は、こちらの記事で掲載しています。
土星の自転軸は26.7度傾いており、約29.5年で太陽を1周しています。画像が撮影された2016年9月9日は、土星の北半球の夏至(2017年5月下旬)に向かう夏の時期で、土星の北極地域には太陽光が当たっていました。
画像は728ナノメートルを中心とする近赤外線を選択的に透過するフィルタを使って撮影されました。撮影された画像では、六角形の内側のように雲層の低いところが暗く見えています。
撮影時、カッシーニ探査機はリング面の51度上方、土星から約120万kmに位置していました。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute