火星の南半球にある幅600mほどの巨大なくぼみ | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

火星の南半球にある幅600mほどの巨大なくぼみ

火星の南半球の中緯度地域にある幅600mほどの大きなくぼみを、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機マーズ・リコネッサンス・オービターがとらえた画像です。穴の北側は急な崖になっています。火星の南半球の中緯度地域にある似たような崖は、表面から数m以内にある水の氷が露出していることが知られています。氷はゆっくりと昇華しているようで、そのために崖は赤道方向(画像上)に向かって後退し、穴が拡大しています。

崖の北側に伸びる青色の筋は、穴の砂が風によって吹き飛ばされたり、表面の明るい塵が取り除かれたりしたことで生じたのかもしれません。

マーズ・リコネッサンス・オービターに搭載された高解像度カメラHiRISEのウェブページ(アリゾナ大学)では、HiRISEで撮影した画像を毎日1枚ずつ、HiPOD(HiRISE Picture of the Day、HiRISEの今日の1枚)として紹介しています。この画像は2020年10月11日に撮影されたもので、2021年4月13日のHiPODとして紹介されたものです。

Image Credit: NASA/JPL/UArizona

(参照)HiRISE