カッシーニ探査機がとらえた土星の衛星エンケラドス | アストロピクス

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カッシーニ探査機がとらえた土星の衛星エンケラドス

この画像に映っているのは、カッシーニ探査機がとらえた土星の衛星エンケラドスです。2008年10月9日、カッシーニ探査機がエンケラドス表面から25km以内まで接近した直後に撮影した画像を合成したものです。

エンケラドスは、地球の月と同じように常に同じ面を土星に向けながら公転しています。この画像には、土星に面したエンケラドスの半球の南半球が映っています。画像で見えている領域には衝突クレーターがあまり見られず、亀裂や尾根などが多く見えています。青緑に見える領域は、白〜灰色に見える領域より大きな粒子で覆われていると考えられています。

画像に映るエンケラドスの右下側、昼夜境界付近に「タイガーストライプ(トラの縞)」と呼ばれる4本の亀裂が映っています。エンケラドスでは、それらの亀裂に沿って、地下の海から間欠泉(ジェット)が噴き出しています。中央上にある深さ約1kmの亀裂も目立っています。

画像は紫外線、可視光、赤外線でとらえた画像を合成したものです。カッシーニ探査機はエンケラドスから遠ざかりつつ、3万〜4万8000kmの距離から元の画像を撮影しました。

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

(参照)Planetary Photojournal