重力レンズで見つかった超遠方のスターバースト銀河 〜 ハッブル宇宙望遠鏡の今週の1枚

この画像はハッブル宇宙望遠鏡が撮影したものです。画像中央付近に、赤みを帯びた点がいくつか映っています。これらは「PLCK G045.1+61.1」というスターバースト銀河です。手前にある銀河の集団の重力レンズ効果によって、PLCK G045.1+61.1の像がいくつかに分かれて見えているのです。

重力レンズは、アインシュタインの一般相対性理論から予言された現象です。銀河団などの巨大な重力によって遠くの天体からくる光が曲がります。そのため形がゆがんだり、いくつかに分かれて見えたりします。

2009年から2013年にかけて、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)のプランク衛星が複数の全天サーベイを行いました。それらのサーベイと、赤外線天文衛星ハーシェルによる補完的な観測によって、重力レンズ効果による高赤方偏移銀河がいくつか発見されました。

これらの天体をハッブルで研究しているときに、PLCK G045.1+61.1から放射された光学的な星の光が発見されました。

画像は2020年6月15日にリリースされた、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」の画像です。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, B. Frye

https://www.spacetelescope.org/images/potw2024a/