星がまばらな矮小不規則銀河「しし座A」 ハッブル望遠鏡が撮影

この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた「しし座A」という矮小不規則銀河です。しし座Aは、天の川銀河やアンドロメダ銀河からなる局所銀河群を構成する銀河の一つで、地球から約260万光年の距離にあります。しし座Aでは、星がまばらに広がっているため、遠方にある銀河が透けて見えています。

しし座Aは局所銀河群の中でも孤立した銀河の一つです。ほぼ球形をしており、渦状腕のような構造的な特徴はありません。ただ最近のハッブル宇宙望遠鏡を使った調査によれば、銀河内の星の年齢によって分布にかたよりがあることが分かりました。

若い星のほとんどは銀河の中央部にあり、一方で古い星の数は中央から外へ向かうにつれて増えていきます。この分布は、しし座Aでの星形成が外側から内側へ向かって起こったか、あるいは進化の初期段階で古い星が効率的に外側へと移動したことを示唆しています。

画像は2024年8月22日にNASA(アメリカ航空宇宙局)のウェブページで公開されました。

Image Credit: NASA, ESA, A. del Pino Molina (CEFCA), K. Gilbert and R. van der Marel (STScI), A. Cole (University of Tasmania); Image Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

(参照)NASA