去りゆく小惑星探査機Heraがとらえた回転する地球と月

この動画に映っているのは地球と月です。2024年10月7日に打ち上げられたESA(ヨーロッパ宇宙機関)の小惑星探査機Hera(ヘラ)が撮影したものです。探査機が離れるにつれて地球が小さくなり、月が半月から満月へと変化しています。

一連の画像は10月10日から15日にかけて撮影されました。地球からHeraまでの距離は、10日に撮影された最初の画像の時点では約140万km、15日に撮影された最後の画像の時点では約380万kmでした。

画像は熱赤外カメラTIRI(Thermal Infrared Imager)で撮影されました。TIRIはJAXA(宇宙航空研究開発機構)が提供したカメラで、小惑星探査機はやぶさ2の中間赤外カメラTIRの後継機器です。中間赤外域の波長で小惑星表面の温度分布を調べます。

Heraは、ディディモスとディモルフォスの二重小惑星を目指しています。2022年9月、NASA(アメリカ航空宇宙局)のDART(ダート)探査機がディモルフォスに衝突して公転周期を約33分短縮することに成功しました。Heraは、その衝突現場の調査などを行います。

(参考)二重小惑星を目指し打ち上げられた探査機Heraが地球と月を撮影(TIRI以外のカメラでとらえた地球と月の画像も紹介)

Image Credit: ESA/JAXA

(参照)ESA