がか座ベータ星を周回する系外惑星のタイムラプス映像

この映像は、がか座ベータ星を周回する惑星「がか座ベータ星b」をとらえたものです。映像は2003年から2020年までに撮影された画像をもとに作成されました。惑星が恒星のまわりを4分の3周するようすが映し出されています。1周分の映像化には、さらに6年間の観測が必要になります。

映像はアメリカ、ノースウェスタン大学の天体物理学者Jason Wang氏らが作成したものです。

スポンサーリンク

63光年先の恒星を木星の12倍の質量の惑星が周回

がか座ベータ星は地球から63光年の距離にある若い恒星です。太陽の1.75倍の質量があり、明るさは太陽の8.7倍です。がか座ベータ星bは巨大な惑星で、木星の12倍の質量をもっています。恒星から惑星までの距離は、太陽〜地球間の約10倍あります。

映像は、ジェミニ望遠鏡とESO(ヨーロッパ南天天文台)やVLT(超大型望遠鏡)のデータを使って作成されました。長い期間にわたる異なる観測機器からのデータを画像処理したのち、モーション補間によって画像間をなめらかに動くようにしています。映像の中で中央の黄色い★印は恒星の位置を示しています。その周囲の黒い円の領域では惑星が映っていないため、×印で動く惑星の位置が示されています。

なおアストロピクスでは、Wang氏が作成した、ペガスス座の恒星HR 8799を周回する4惑星の映像を紹介したことがあります。(参考記事)恒星を周回する太陽系外惑星の12年間のタイムラプス映像

Movie Credit: Jason Wang/Malachi Noel

(参照)Northwestern Now