土星の衛星タイタンのクレーター「Momoy」 カッシーニ探査機が観測

この画像は、土星最大の衛星タイタン表面にあるクレーターをカッシーニ探査機がとらえたものです。このクレーターは、カッシーニ探査機のレーダーによる観測で2011年6月21日に新たに発見され、同年12月に「Momoy」と名付けられました。

クレーターの直径は約40kmで、周囲には衝突時に飛び散った噴出物が明るく見えています。噴出物はクレーターの縁をこえて15〜20kmにわたり広がっています。

土星の他の衛星とは異なり、タイタンにクレーターはわずかしかありません。タイタンは分厚い大気に覆われており、小さな天体は表面に届く前に燃え尽きてしまいます。またタイタンでは、メタンやエタンなどの炭化水素の液体が水の代わりとなって気象現象が起きています。そのため風や液体による侵食や、さらには氷の火山の活動などによってクレーターが消えてしまうことがあるからです。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/ASI

(参照)Planetary Photojournal