探査車オポチュニティが振り返って撮影した火星の「苦難の岬」

この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査車オポチュニティが撮影したもので、火星のエンデバー・クレーターの西の縁にある「ケープ・トリビュレーション(苦難の岬)」と名付けられた小高い領域が映っています。

オポチュニティは、このケープ・トリビュレーションで30か月ほど探査を行ったのち、2017年4月中旬にそこを出発し下り始めました。画像は2017年4月21日(4707火星日)に、オポチュニティが下りてきた方向を振り返って撮影したものです。

こちらの画像は、表面の物質の違いが分かりやすいように色を強調したものです。冒頭の画像と比べてこちらの画像では、オポチュニティの車輪の跡がよく見えており、探査車が下りてきたルートを確認することができます。左右の車輪の幅は約1メートル。

なお「ケープ・トリビュレーション(苦難の岬)」という名は、18世紀のイギリスの探検家ジェームズ・クック(キャプテン・クック)の船が座礁した、オーストラリアにある岬にちなんだものです。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Cornell/Arizona State Univ.

(参照)Planetary Photojournal(1)(2)