超巨大な銀河団が形成されつつある現場をチャンドラX線望遠鏡がとらえた | アストロピクス

超巨大な銀河団が形成されつつある現場をチャンドラX線望遠鏡がとらえた

この画像に映っているのは、約30億光年の距離にある銀河団Abell 1758です。SDSS(Sloan Digital Sky Survey)による可視光画像を背景に、NASAのチャンドラX線望遠鏡の画像(青と白)が重ねられています。青は高温ガス、白は高温ガスの密度が高いところを示しています。

Abell 1758は、それぞれが少なくとも太陽の数百兆倍の質量をもつ4つの銀河団から構成されています。4つの銀河団は2つずつペアになっており、上の画像で上側の青い領域に2つ、下側の青い領域に2つの銀河団が含まれています。

チャンドラのデータから、上側のペアの高温ガスで衝撃波がみつかりました。この衝撃波から、2つの銀河団は相対的に時速300万~500万kmほどで移動していると推定されています。

4つの銀河団はいずれ1つに合体し、宇宙最大級の超巨大な銀河団となるとみられています。

Image Credit: X-ray: NASA/CXC/SAO/G.Schellenberger et al.; Optical:SDSS

https://chandra.harvard.edu/photo/2019/a1758/