明るく赤い銀河を含む銀河団と重力レンズで歪んだ遠方銀河の像 | アストロピクス

明るく赤い銀河を含む銀河団と重力レンズで歪んだ遠方銀河の像

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡が「LRG-4-606」とよばれる天体を含む銀河団をとらえたものです。LRGとは「Luminous Red Galaxy」の頭文字をとったもので、スローン・デジタル・スカイ・サーベイ(SDSS)で発見された大量の明るく赤い銀河のことです。これらの天体のほとんどは、大量の年老いた星からなる巨大な楕円銀河です。

画面左側にあるLRG-4-606のまわりには、青い光が弧を描いているのが映っています。銀河団などの強い重力によって、遠方にある天体から光が曲げられることがあり、そのような現象は「重力レンズ」と呼ばれます。画像に映る青い弧は、遠方にある青い銀河の像が、銀河団の重力レンズ効果によって引き伸ばされて弧状になったものです。重力レンズにより、遠方銀河からの明るさも増幅されています。

画像は2011年9月26日に、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」としてリリースされたものです。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA

(参照)ESA/Hubble