炎星雲の灼熱の星は惑星形成を妨げている?

この画像は、「炎星雲(火炎星雲)」とも呼ばれる星形成領域NGC 2024の一部をハッブル宇宙望遠鏡がとらえたものです。先日紹介したハッブルの画像とは別の領域が映っています。NGC 2024は、オリオン座の方向、約1400光年の距離にあります。

ハッブル宇宙望遠鏡はこの星雲を調査し、原始惑星系円盤を探索しました。原始惑星系円盤は若い恒星の周りにあるガスと塵からなる円盤で、将来的に太陽系のような惑星系となる可能性があるものです。

ハッブルは4つの原始惑星系円盤と、おそらく原始惑星系円盤と見られる4つの天体を発見しました。ただそれらの原始惑星系円盤は、近くにある恒星からの強烈な放射によって無くなりつつあり、惑星が形成されることはないかもしれません。ハッブルはまた、褐色矮星などの元になると考えられている小さく暗い塵の雲も、この星雲内で3つ発見しました。

画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)から2021年11月23日に公開されました。

左下の画像は、地上の望遠鏡でNGC 2024を撮影したものです。下の方には有名な馬頭星雲も映っています。NGC 2024は、馬頭星雲やオリオン星雲などを含むオリオン座分子雲の一部です。

Main Image Credit: NASA, ESA, and K. Stapelfeldt (Jet Propulsion Laboratory); Processing; Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

(参照)NASA