ハッブル望遠鏡がとらえた砂時計のような惑星状星雲MyCn18 35 Years of Hubble Images(Year 6) | アストロピクス

ハッブル望遠鏡がとらえた砂時計のような惑星状星雲MyCn18 35 Years of Hubble Images(Year 6)

ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ35周年(2025年4月24日)に向けて、NASA(アメリカ航空宇宙局)は「35 Years of Hubble Images」と題して、これまでハッブル望遠鏡が撮影してきた画像から各年1枚ずつ選んで公開しています。この画像は6年目の1995年に撮影されたもので、若い惑星状星雲MyCn18が映っています。

MyCn18は南天のはえ座の方向、8000光年の距離にあり、その形状から「砂時計星雲」とも呼ばれます。

太陽と同じくらいの質量の星は、年老いると膨らんで赤色巨星になります。やがて星の外層のガスが宇宙空間へと離れていきます。中心に残った星の「芯」からの紫外線によって、放出されたガスが電離して輝く天体が惑星状星雲です。

惑星状星雲の形成に関するある理論によると、極方向より赤道方向の方が密度が高い雲の中で、高速の恒星風が広がることで砂時計のような形が作られます。ただ星雲の対称性の中心にあると予想される星が明らかに中心から外れているなど、MyCn18には理論と合わない点がいくつもあるとのことです。

(参考)「35 Years of Hubble Images」記事一覧

Image Credit: NASA, ESA, Raghvendra Sahai and John Trauger (JPL), the WFPC2 science team

(参照)NASA(1)(2)