
この画像はハッブル宇宙望遠鏡がとらえたもので、反射星雲内の空洞で輝く3つの星が映っています。それらの星は「おうし座HP星(HP Tau)」という変光星を含む三重星系です。
ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日に打ち上げられました。NASA(アメリカ航空宇宙局)はハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ35周年(2025年4月24日)に向けて、これまでハッブルが撮影してきた画像から、「35 Years of Hubble Images」と題して各年1枚ずつ選んで紹介しています。冒頭のの画像は34年目のものとして紹介されています。
おうし座HP星は「Tタウリ型星」と呼ばれるタイプの星です。Tタウリ型星とは、星の中心部で核融合反応がまだ始まっていない若い星で、重力収縮により重力エネルギーを解放することで輝いています。
Tタウリ型星の年齢は1000万年未満であることが多く、しばしばガスと塵の雲に覆われた状態で発見されます。
画像について、詳しくは次の記事をご覧ください。(参考記事)青く輝く星雲に囲まれた若い変光星「おうし座HP星」 ハッブル望遠鏡が撮影
また、おうし座HP星を取り巻く星雲の全体像は、次の記事で地上の望遠鏡がとらえた画像を掲載しています。(参考記事)一人前になる前の若い星「おうし座HP星」と星を取り囲む星雲
(参考)「35 Years of Hubble Images」記事一覧
Image Credit: NASA, ESA, G. Duchene (Universite de Grenoble I); Image Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)