大マゼラン銀河の星雲内に存在する若く明るい星の群れ「LH 72」 | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

大マゼラン銀河の星雲内に存在する若く明るい星の群れ「LH 72」

美しく輝く水素ガスの星雲内にある星の集団「LH 72」を、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた画像です。LH 72は大マゼラン銀河にある「OBアソシエーション」とよばれるタイプの星の集団です。OBアソシエーションは若くて明るい星からなり、散開星団ほど密集しておらず重力的にも束縛されていません。

大マゼラン銀河での星形成の多くは、「スーパージャイアントシェル(SGS)」の中で起きています。SGSとは、強力な恒星風や超新星爆発によって周囲のガスが吹き払われてできたシェル(殻)状の構造です。吹き払われたガスは冷えて小さな星雲のかたまりとなり、やがて崩壊して新しい星が形成されます。

LH 72は、大マゼラン銀河にあるSGSの1つ「LMC4」に存在しています。LMC4の直径は約6000光年で、天の川銀河や大マゼラン銀河を含む局所銀河群の中で最大です。

画像は2011年11月21日に、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」としてリリースされたものです。

Image Credit: ESA/Hubble, NASA and D. A. Gouliermis

(参照)ESA/Hubble