ウェッブ望遠鏡の初のフルカラー画像、いよいよ明日公開へ!

2021年12月に打ち上げられて以来、観測開始への準備が進められてきたジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡。そのウェッブ望遠鏡の初のフルカラー画像が、いよいよ明日、7月12日(日本時間、以下同)に公開されます。

公開される画像のターゲットとなった天体については、以下の5天体が発表されています。

カリーナ星雲 りゅうこつ座の方向、約7600光年の距離にある非常に巨大な星雲です。巨大なため全体像ではなくどこか一部のクローズアップ画像が公開されると思われます。ハッブル宇宙望遠鏡ではカリーナ星雲内の「神秘的な山」と呼ばれる画像が公開されたことがあります。(参考記事:ハッブルがとらえた「神秘的な山」 〜 30 Years, 30 Images #20(2010年)

WASP-96 b(スペクトル) 太陽系外惑星WASP-96 bは、木星の約半分の質量のガス惑星です。3.4日で恒星を周回しています。(参考記事:雲のないホット・ジュピターを初めて発見!

南のリング星雲 惑星状星雲です。死にゆく星から放出されたガス雲が星の周囲を取り巻いています。直径は約0.5光年で、地球から約2000光年の距離にあります。

ステファンの五つ子 ペガスス座にある銀河のグループです。5つの銀河が集まっているように見えていることから「五つ子」と呼ばれていますが、実際には5つのうち1つは他よりも近距離にあります。残りの4つの銀河は相互作用しています。(参考記事:ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた「ステファンの五つ子」と呼ばれる銀河グループ

SMACS 0723 銀河団の重力レンズ効果によって、より遠方にある天体がゆがんで見えます。

フルカラー画像の発表は、12日23時30分から行われることになっています。ただそれに先立ち、12日朝6時から、ホワイトハウスでアメリカのバイデン大統領によってフルカラー画像のうちの1枚が先行して公開されることが発表されています。

発表のようすはNASA LiveESA WEB TV ONEでライブ配信も行われる予定です。

Image Credit: NASA/Adriana Manrique Gutierrez

(参照)NASA(1)(2)