ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡、主鏡の展開に成功し主な展開作業を完了!

NASA(アメリカ航空宇宙局)は2022年1月9日、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の主鏡の展開が完了したと発表しました。ウェッブ望遠鏡は、ロケットに搭載するためサンシールドや主鏡などを折りたたんだ状態で打ち上げられましたが、主鏡の展開の成功により主な展開作業が全て完了したことになります。

5層からなるサンシールドは、太陽や地球、月の光や熱から望遠鏡を保護するためのものです。2021年12月25日に打ち上げられたウェッブ望遠鏡は、12月28日からサンシールドの展開作業を開始し、2022年1月4日までにサンシールドの展開を無事完了しました。

サンシールドの展開後、副鏡を支える3本の柱状の構造物を展開して副鏡を主鏡の前方へと伸ばし、その後、主鏡の展開が行われました。

ウェブ望遠鏡の主鏡は直径1.32メートルの六角形の鏡18枚で構成されており、全体の直径は6.5mあります。主鏡は打ち上げ時には両サイドが折りたたまれた状態になっており、1月7日に一方の面が、8日にもう一方の面が展開されました。

Credit: NASA's Goddard Space Flight Center

こちらはウェッブ望遠鏡の展開のようすを示した映像です。

今後は18枚のそれぞれの鏡の裏側にある合計126個のアクチュエーターを操作して各鏡の調整を行います。その後、観測装置の較正を行い、2022年夏に初画像を届けてくれる予定になっています。

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Image Credit: NASA GSFC/CIL/Adriana Manrique Gutierrez

(参照)NASA(1)(2)