これらの画像はいずれもNASA(アメリカ航空宇宙局)の惑星探査機ボイジャー2号が天王星をとらえたものです。ボイジャー2号は1986年1月24日に天王星に最接近しましたが、画像はその1週間前の17日に狭角カメラで撮影されたものです。撮影時、ボイジャー2号は天王星から910万km離れていました。
左は、青、緑、オレンジのフィルターを通して撮影した画像を合成したもので、人間の目でみたときに近い色に処理されています。右上側は昼夜境界の部分で、向こう側にな天王星の北半球があります。なお天王星は横倒しになって自転しているため、ボイジャー2号が訪れた時は南半球にしか太陽光が当たらない時期でした。天王星が青緑色をしているのは、大気中のメタンが赤い光を吸収するためです。
右は擬似カラー画像で、天王星の極域の細部を引き出すように処理されています。紫外線、紫、オレンジのフィルターを通して撮影した画像を、それぞれ青、緑、赤に割り当てて合成したものです。コントラストが強調されており、左の画像ではほとんどわからない、極を中心とした同心円状の構造が浮かび上がってきています。
Image Credit: NASA/JPL