世界最大の太陽望遠鏡がとらえた太陽の彩層と光球 | アストロピクス

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世界最大の太陽望遠鏡がとらえた太陽の彩層と光球

この画像に映っているのは太陽のクローズアップです。ハワイのマウイ島、ハレアカラ山頂付近に設置されたNSF(全米科学財団)のダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡(Daniel K. Inouye Solar Telescope : DKIST)で撮影されました。DKISTは口径4mの主鏡を持つ世界最大の太陽望遠鏡です。

太陽には「光球」と呼ばれる表面のすぐ上に「彩層」と呼ばれる薄い大気の層があります。1枚目の画像はDKISTが彩層をとらえたもの、2枚目は光球をとらえたものです。彩層は486.13nm、光球は430nmの波長により、幅8万2500kmの領域が18kmの解像度で撮影されました。

これら2枚の画像は、2022年8月31日に行われたDKISTの落成式を記念して公開されたものです。落成式はNSFの上層部や議会高官、科学コミュニティとハワイ先住民コミュニティの代表団などが出席して開催されました。

2020年にファーストライトを迎えたDKISTは、2022年2月から科学運用の試運転フェーズに入っています。それ以来DKISTでは、20以上の観測提案のデータを収集し、またNASAの太陽探査衛星パーカー・ソーラー・プローブやESA/NASAのソーラー・オービターとの共同観測も実施しました。

Image Credit: NSO/AURA/NSF

(参照)National Solar Observatory