この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた惑星状星雲NGC 7027です。はくちょう座の方向、約3000光年の距離にあります。
NGC 7027をハッブル望遠鏡がとらえた画像としては2020年に公開されたものがありますが、上の画像はハッブル望遠鏡が打ち上げられて6年後の1996年に公開されたもので、可視光と赤外線で撮影された画像を合成した擬似カラー画像です。
太陽程度の恒星は年老いると膨張して赤色巨星になり、その後、星の外層のガスが宇宙空間に放出されます。中央には小さくて非常に高温の星の核が残され、やがて冷えて白色矮星になります。中央に残された星からの紫外線によって、周囲に放出されたガスが電離して輝いているのが惑星状星雲です。
NGC 7027では、星雲のいちばん外側を青く見える球殻状の構造が同心円状に取り囲んでいます。内部にはオレンジ色〜黄色に見える塵の雲があり、高温の白色矮星が中央の明るい点として見えています。
Image Credit: H. Bond (STScI) and NASA
(参照)Hubblesite