ハッブル望遠鏡がとらえた深宇宙「エクストリーム・ディープ・フィールド」 35 Years of Hubble Images(Year 23) | アストロピクス

ハッブル望遠鏡がとらえた深宇宙「エクストリーム・ディープ・フィールド」 35 Years of Hubble Images(Year 23)

この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた「ハッブル・エクストリーム・ディープ・フィールド(XDF)」と呼ばれるものです。XDFは、「ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド(HUDF)」の一部の領域をとらえたもので、HUDFよりも暗い銀河まで見えています。HUDFは、ろ座の一角にある領域です。

XDFの画像には、さまざまな進化段階にある約5500個の銀河が映し出されています。宇宙の年齢は138億年ですが、XDFでは宇宙誕生からわずか4億5000万年後に存在していた銀河も発見されました。

XDFの画像は2012年に公開されました。XDFを作成するため、ハッブル宇宙望遠鏡は10年以上にわたり合計50日間の観測を行いました。総露出時間は200万秒に及びます。ハッブル望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)とWFC3(広視野カメラ3)を使って同じ領域を2000枚以上撮影し、それらを合成してXDFを作成しました。

ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日に打ち上げられました。NASA(アメリカ航空宇宙局)はハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ35周年(2025年4月24日)に向けて、これまでハッブルが撮影してきた画像から、「35 Years of Hubble Images」と題して各年1枚ずつ選んで紹介しています。このXDFの画像は、23年目の画像として紹介されています。

(参考)「35 Years of Hubble Images」記事一覧

(参考)「ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド」をジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影!

Image Credit: NASA, ESA, G. Illingworth, D. Magee, and P. Oesch (University of California, Santa Cruz), R. Bouwens (Leiden University), and the HUDF09 Team

(参照)NASA(1)(2)