2009年8月12日に土星探査機カッシーニが撮影した土星とリングの画像です。
当時、土星は春分点付近に位置しており、太陽光が土星の赤道の真上、つまりリングに対してほぼ真横から当たっていました。土星本体に落ちるリングの影がほぼ一直線状になっていることからも、太陽光が真横から当たっていることが分かります。
そのため太陽光があまり当たらずリングが暗くなっています(ただしこの画像では、土星本体に比べてリングの明るさがかなり強調されています)。
1年間で公転する地球の場合、半年に1度、春分や秋分など分点を通過します。一方、公転周期が約30年の土星では、分点を通過するのは15年に1度です。2004年に土星の周回軌道に入ったカッシーニ探査機は、2008年にミッション終了の予定でしたが、2010年9月まで延長された(最終的には2017年9月まで運用されました)ことで分点での観測が可能になりました。
Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute