ガスと塵の雲に包まれたシュワスマン・ワハマン第1彗星 | アストロピクス

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ガスと塵の雲に包まれたシュワスマン・ワハマン第1彗星

この画像に映っているのは、ハワイ島、マウナケア山頂にあるジェミニ北望遠鏡で撮影されたシュワスマン・ワハマン第1彗星(29P)です。この彗星は木星の外側をほぼ円形の軌道で公転しています。「ケンタウルス族」と呼ばれる種類の天体の一つです。

ケンタウルス族の天体は木星から海王星までの間の軌道を公転する天体で、小惑星と彗星の特徴をあわせ持っています。神話に登場する半人半馬のケンタウルスのようにハイブリッドな存在であることから、それにちなんで「ケンタウルス族」と名付けられました。

シュワスマン・ワハマン第1彗星は、突然明るくなったあとで再び暗くなる「アウトバースト」と呼ばれる現象が年に数回発生することで知られています。その原因はよく分かっていません。この画像では、アウトバーストの際に放出された塵やガスが拡散した雲の中に、ひときわ明るい核が透けて見えています。

この画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2021年12月8日にリリースされた「Images of the Week」です。

Credit:
International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA/C. Schambeau
Image processing: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage/NSF’s NOIRLab), M. Zamani & D. de Martin (NSF’s NOIRLab)

(参照)NOIRLab